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2010/05
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口蹄疫余波〜修学旅行見送り

Posted on 2010年5月28日 by admin

本日、近江正隆の著書「だから僕は船をおりた」が発売されました。
http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2161087

大変光栄だし、うれしいことだけど、今日のブログはちょっと悲しかったお話。

実は、本の中にも書いたのだけど、30年後に芽が出れば!
そんな思いを込めて、真面目に人生かけてのぞもう!と覚悟をきめて準備
してきた大きな一歩「修学旅行in農村生活体験」が例の口蹄疫の影響で
中止となった。

この判断は、やむを得ないこと。
今週は説明に修学旅行で来る予定だった大阪に出向き、説明に回った。

10年前に宮崎で起きたこの口蹄疫は、なぜか10年前はここ十勝でも
発症。。。その時のイメージは今でも鮮明に覚えている。
半径10キロが完全閉鎖。。。
だから今回はまだ北海道で起きてないけど、農家も不安だからけ。。。
感染ルートが判明しない中、安易に農村地帯に人を受入れことには
慎重にならざるを得ない。。。学校もそのことは、十分理解している。

今回の修学旅行のコンセプトは、

「ふれあい」
「支え合いの気持ちの醸成」

大阪は食料自給率2%の大都会。
十勝は1100%の日本の食糧基地。
互いの異なる役割と価値を認め合い、
互いの足りないものを補いあうような
支え合いの社会を目指し、3年がかりで
準備してきたプロジェクト。

中止を判断した大阪の高校の校長先生から言われた一言。

「我々も残念だが、農家の方たちこそ、大変な状況。
ぜひ一日も早く終息し、落ち着くことを祈っています。」

農家を思い、このプロジェクトに賛同してくれた大阪鳳高校に
本当に感謝したい!

今回実はかなり報道(新聞)にかき回された。。。
活字の怖さ。。。ネット社会の怖さ。。。メディアの怖さを実感。

そこで、ひとつ確信したことがある。
それは、今のこのネット社会、そして情報化社会の情報だけでは
本当のことは、伝わりづらいということ。

いま、伝えようとしている「農業」「農村」の真実は、情報だけでは
なく、実際に来てもらって、ここでふれあってもらって、はじめて
真実が伝わる!ということ。

少し遠回りしたけど、これからも様々な困難がきっとあるのだろうけど、
くじけないで、進めていこう!

農家や漁師の仕事は、生産すること、漁獲することだけど、
それと同じぐらい大事な役割に、その仕事の価値を伝えることにあると
思う。農業も漁業も命に直結するとても大事な営み。
それがおろそかになれば、社会の未来はない。。。
だから、そのことの大切さを伝えることが必要だし、その役割を
生産者が担わないと真実は伝わらない。。。

だから、もっとたくさんの生産者に理解してもらい、このプロジェクト
を広めていこう!決意あらたに!